ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方!便利アイテムもご紹介
ブログこんにちは。札幌市北区の歯科・小児歯科・歯科口腔外科・矯正歯科「太平歯科医院」です。
ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方にはコツがあります。通常の歯ブラシだけでは、ワイヤーとブラケットを装着したままの歯を完全に磨くことは難しいのです。
今回は、ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方と便利なアイテムをご紹介します。
ワイヤー矯正中の歯磨きの重要性
ワイヤー矯正を行っている間は、日頃の歯磨きがより重要といえます。矯正装置であるブラケットが歯の表面についているため、歯ブラシの毛先が直接歯に当たりにくくなるからです。ワイヤー矯正中は、通常よりも食べかすやプラークが残りやすい状態といえます。
ワイヤー矯正中、歯磨きが不十分な状態が続くと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。治療が必要になった場合、一旦矯正装置を取り外さなければなりません。矯正治療の中断は、治療期間の延長や、治療費が増えることを意味します。
矯正中のトラブルを防ぐには、適切な歯磨きの仕方を知る必要があります。適切なタイミングで歯磨きを行うことも重要です。食事のあとはすぐに歯を磨きましょう。食事の直後に歯磨きをすることで、酸を作り出して歯を溶かす前に食べかすを取り除くことができます。
矯正歯科でクリーニングを受けている場合は、大きな問題に発展することは少ないです。クリーニングを受けていない場合は感染症のリスクが高いため、定期的にクリーニングを受けましょう。
通常の定期検診は3か月に一度のペースが一般的ですが、矯正治療中は虫歯や歯周病のリスクが高まるため、1か月に一度クリーニングを行うとよいでしょう。
歯ブラシ以外の便利アイテム!
歯ブラシだけでは細かい部分の汚れは除去できません。ワイヤー矯正中は、さまざまなアイテムを使って徹底的に汚れを落とす必要があります。
ワイヤー矯正中の歯磨きに便利なアイテムをご紹介します。
オーソワン
オーソワンは矯正器具専用の歯ブラシで、通常の歯ブラシよりも毛が短いことが特徴です。特に、ブラケットやワイヤーなどの矯正器具を清潔に保つために設計されています。
ブラケットやワイヤーのすき間に歯ブラシが届きやすく、器具の周りを効果的に磨くことができます。柔らかい毛質なので器具や歯茎を傷つけず、やさしく磨けることも特徴でしょう。
歯間ブラシ
歯間ブラシは、名前のとおり歯と歯の間(歯間部)を清掃するための特殊なブラシです。ワイヤー矯正中は、通常よりも歯間を磨くことが難しくなるため、歯間ブラシが非常に有効です。ワイヤーとブラケットの間に挟まった食べかすも取り除けます。
また、歯間ブラシはさまざまなサイズのものが売られており、自分の歯間の幅に合わせて適切なものを選ぶことが可能です。
注意点として、歯間ブラシを強く押し込むと歯茎を傷つける可能性があるため、優しく使用する必要があることが挙げられます。
デンタルフロス
デンタルフロスは、歯間を掃除する際に重要なアイテムです。歯間ブラシとは異なり、デンタルフロスは非常に細く、歯のすき間に深く入り込むことができます。
ただし、ワイヤー矯正中は、フロスを使用するのが難しい場合があります。フロスが使用できない場合は、矯正装置用のフロッサーやフロススレッダーなどの特別なフロスを使用しましょう。
歯磨き粉
普通の歯磨き粉を使用しても問題ありませんが、ワイヤー矯正中はフッ素配合の歯磨き粉を使用するとよいでしょう。フッ素はエナメル質を強化し、酸による脱灰を抑制することで虫歯を予防します。
矯正中は、ブラケットやワイヤーなどの装置に食べかすや細菌が付着し、虫歯のリスクが上昇します。フッ素配合の歯磨き粉の使用は、虫歯予防に非常に効果的です。
うがい薬
うがい薬は口腔内の清掃を補助するアイテムで、口臭の原因となる細菌を減少させる液体です。成分にはフッ素、抗菌剤、抗炎症剤、フレーバーなどが含まれます。口をすすぐことで、歯磨きだけでは取り除けなかった食べかすや細菌を除去します。
ワイヤー矯正中の場合、ブラケットやワイヤーに食べかすが絡みついて取りにくい場合があるでしょう。歯磨きの最後にうがい薬を使うことで、より口腔内を清潔にすることができます。
ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方
ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方にはコツがあります。ワイヤーやブラケットが邪魔になり、通常の歯磨きの仕方では汚れを完全に落とすことはできません。
ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方について、詳しく解説します。
①ブラケットやワイヤーの周りを歯ブラシで磨く
まずは通常の歯ブラシで優しく磨きます。
歯面に対して垂直に磨くだけでは、ブラケット周りの汚れが落とせないため注意が必要です。ブラシがブラケットやワイヤーに直接当たるように、歯ブラシを斜めに持ちましょう。ブラケットの上下から歯ブラシを動かすことで、食べかすなどを効率よく落とすことができます。
②細かい部分をオーソワンで磨く
矯正器具専用の歯ブラシ「オーソワン」を使いましょう。
オーソワンは、一般的な歯ブラシより毛が短く、ブラケットやワイヤーの細かい部分に届きやすいよう設計されています。毛先が短いため、矯正装置のすき間や歯茎の境目まで届き、しっかりと清掃することが可能です。
③オーソワンが届かない部分を歯間ブラシで磨く
次に歯間ブラシを使用します。
歯間ブラシは歯と歯の間や、オーソワンでは清掃が難しいブラケットとワイヤーの下の部分を磨くためのアイテムです。歯茎を傷つける可能性があるので、歯間ブラシを無理に挿入しないように注意してください。適切なサイズのブラシを選び、ゆっくりと丁寧に歯間を磨きましょう。
④デンタルフロスで歯間を磨く
デンタルフロスは、特に歯間のプラーク除去に有効です。
矯正装置を装着していると、通常のフロスは使いにくいため、矯正装置用のフロスやフロッサーを使うとよいでしょう。フロスを歯間に挿入し、上下にゆっくり動かすことで、ブラシが届かない部分のプラークを取り除けます。
⑤うがい薬で口腔内全体をきれいにする
最後に、うがい薬で口腔内をすすぎます。
うがい薬を使用することで、ブラシやフロスが届かない部分の汚れも洗い流すことが可能です。また、うがい薬は口臭予防にも効果的です。
ただし、アルコール入りのうがい薬は口内を乾燥させるので、ノンアルコールのうがい薬を選びましょう。
締め付けなどで歯に痛みがあるときはどうしたらいい?
ワイヤー矯正中は、歯の位置を調整するために力がかかっている状態なので、歯磨きの際に痛みを感じることがあります。痛みを抑えるには、力を入れずに弱い力で磨くことが大切です。力を入れすぎると歯や歯茎に負担がかかり、痛みを増強させる可能性があります。また、食べかすが歯と歯の間に詰まると痛みが強くなることもあります。歯間ブラシやフロスを使って優しく汚れを取り除きましょう。
矯正中の歯の痛みは一時的なもので、通常は調整後2〜3日で軽減します。痛みがあるからといって歯磨きを怠らないようにしましょう。矯正中に虫歯や歯周病になると、治療が遅れる可能性があります。
痛みが長期間続く場合や不安がある場合は、担当の歯科医師に相談してください。
まとめ
ワイヤー矯正中の歯磨きの仕方は、通常の歯磨きの仕方とは異なります。歯の表面にワイヤーやブラケットが固定されているため、歯ブラシだけでは汚れを完全に落とすことができません。歯ブラシ以外にも、矯正器具用の歯ブラシ「オーソワン」や歯間ブラシ、デンタルフロスなどのさまざまなアイテムを駆使して歯磨きを行いましょう。ただ磨くだけでは汚れは除去できないため、さまざまな角度から磨くことも大切です。
また、痛みがあるからといって歯磨きを怠ると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。虫歯や歯周病になった場合は、治療を優先するため矯正治療を中断します。治療期間が長引くだけでなく、治療費が増える可能性もあるため、極力避けなければなりません。矯正による痛みがある場合は、痛みの増強を抑えるように優しく磨きましょう。
歯磨きの仕方に不安がある場合は、歯科医院を受診した際に聞いてみましょう。
ワイヤー矯正を検討されている方は、札幌市北区の歯科・小児歯科・歯科口腔外科・矯正歯科「太平歯科医院」にお気軽にご相談ください。