ワイヤー矯正の流れを詳しく解説!美しい歯並びへの第一歩!
ブログこんにちは。札幌市北区の歯科・小児歯科・歯科口腔外科・矯正歯科「太平歯科医院」です。
ワイヤー矯正は、長い歴史のある実績が豊富な矯正治療法です。マウスピース矯正など、さまざまな矯正治療法が登場した現在でも、受ける人の多い治療法です。自由度が高いため、重度の叢生(そうせい)など、歯の移動量が多い難しい症例でも対応できます。
今回は、ワイヤー矯正の種類や治療にかかる期間、費用などを解説します。ワイヤー矯正についての理解を深め、ご自身に合った矯正治療法を選択しましょう。
ワイヤー矯正で歯が動く仕組み
ワイヤー矯正は、歯にブラケットという装置を装着し、ブラケットにワイヤーを通して歯を動かします。それぞれの歯に適度な力が加わって、歯が移動するのです。
歯は、歯槽骨(しそうこつ)という顎の骨に埋まっています。歯と歯槽骨の間には歯根膜(しこんまく)といわれるクッションのような膜があり、歯と歯槽骨をつないでいます。
歯に力が加わると、歯が移動する方向の歯根膜が縮んで、骨を溶かす細胞に作用して歯根膜を溶かすのです。反対側で伸ばされた歯根膜は、もとの厚さに戻ろうと骨を作る細胞に作用し、すき間に新しい骨を作ります。
歯槽骨の吸収と再生を繰り返しながら、歯の位置を移動するのがワイヤー矯正の仕組みです。
ワイヤー矯正の種類
ワイヤー矯正の種類をご紹介します。
唇側矯正(表側矯正)
歯の唇側(表面)にブラケットを装着してワイヤーを通す、一般的な矯正方法です。適応症例が多く、さまざまな歯並びの乱れに対応できます。
舌側矯正(裏側矯正)
歯の舌側(裏側)にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。装置が目立ちにくいメリットがあります。
デメリットは、舌が触れやすい位置に装置を固定するため、違和感があることでしょう。発音のしにくさを感じる方もいます。歯磨きのしにくさもデメリットとして挙げられるでしょう。
舌側矯正は、通常の唇側矯正よりも難易度が高く、装着するには高度な技術が必要です。そのため、費用が高額になることが多いです。治療期間が長くなることもあります。
ハーフリンガル矯正
上顎の歯を舌側矯正(裏側矯正)、下顎の歯を唇側矯正(表側矯正)で治療する方法です。舌側矯正と唇側矯正を片方ずつ行うため、唇側矯正よりも目立ちにくく、舌側矯正よりも費用を抑えて治療期間を短くすることができます。
ワイヤー矯正装置の材質
ワイヤー矯正は、装着する装置の材質によってもいくつかの種類に分けられます。主な材料は、以下のとおりです。
メタルブラケット
最も一般的な、金属でできたブラケットです。金属のため丈夫で、ブラケットそのものが薄く違和感が少ないことが特徴でしょう。
銀色なので装置が目立つことがデメリットです。現在は技術の進歩により、ブラケットを小さくできるため、目立ちにくくなっています。
セラミックブラケット
セラミック(陶器)素材でできたブラケットです。歯に近い色をしているため、目立ちにくい特徴があります。
メタルブラケットよりも高額な場合が多いです。メタルブラケットと比較すると強度が低いことがデメリットでしょう。
ホワイトワイヤー
白く着色した矯正用のワイヤーです。通常のワイヤーは銀色なので、比較的目立ちません。セラミックブラケットなどの目立ちにくいブラケットと併用すると、より目立ちにくくできます。
費用は、一般的なワイヤーと比較して100,000円程度高額になることが多いです。
その他
目立たない工夫をした材料は、ほかにもさまざまなものがあります。プラスチック製の装置、プラスチックとセラミックを合わせた装置などを選択できる場合もあるでしょう。
いずれも比較的安価な場合が多いですが、強度が低いデメリットがあります。
ワイヤー矯正の期間
ワイヤー矯正の治療期間は、お口の状態によって異なります。一般的には、1〜3年程度です。前歯など一部分のみを矯正する部分矯正の場合は、2か月〜1年半程度の短期間で治療が完了する場合もあるでしょう。
矯正治療は、歯を動かす期間と歯の位置を固定するための期間が必要です。歯が移動したあと何もせずに放置すると、歯はもとの位置に戻ります。そのため、リテーナーとよばれる保定装置を装着して、歯の位置を固定する期間を設けるのです。保定期間は、矯正治療にかかった期間と同程度とされています。
ワイヤー矯正の流れ
ワイヤー矯正の治療の流れは、以下のとおりです。
初診カウンセリング・矯正相談・検査
はじめに、歯並びや噛み合わせで気になっていることなどを伝え、どのように矯正治療を進めるのか歯科医師と相談します。初診カウンセリングや矯正相談など、よび方は歯科医院によって異なります。
お口全体のレントゲン写真の撮影・歯型などを採り、歯の状態や本数などを確認するのが一般的です。口内の状態を考慮して、適切な治療方法や費用などを提案します。
精密検査
お口・顔の写真、矯正専用のレントゲンの撮影、歯型の採取、噛み合わせの確認、CTの撮影など、治療に必要な検査を行います。
診断・治療計画
検査結果に基づき、治療方針・治療計画を決定します。正確な矯正費用、治療期間なども伝えられることが多いです。
矯正治療の開始
治療計画に同意し、費用の支払いなどの事務手続きが完了すれば、矯正治療を開始します。抜歯や虫歯治療などが必要な場合は、ブラケットやワイヤーなどの装置を装着する前に行うのが一般的です。
定期的なチェック
矯正治療を開始したら、定期的に歯の移動状況を確認して装置の微調整を行います。1か月に一度の頻度で通院しましょう。
装置を初めて付けたときは、歯が大きく歯が動く可能性や、痛みが強い可能性があるため、1〜2週間で通院する場合もあります。
保定装置の装着
歯が計画どおりに動き、歯並びが整ったら保定装置を装着します。歯の位置を固定させるための期間です。
保定装置の定期的なチェック
矯正中の定期的なチェックと比較して、通院する回数は2〜3か月に一度程度に減ります。保定装置を適切に使用できているか、歯並びに異常が起きていないかなどをチェックします。
保定期間が終了したら、矯正治療も終了です。
ワイヤー矯正の費用
ワイヤー矯正にかかる費用は、お口の中の状態によって個人差があります。費用の目安は、以下のとおりです。
<ワイヤー矯正の費用>
矯正方法 | 費用 |
---|---|
唇側矯正 | 700,000〜1,000,000円 |
舌側矯正 | 1,000,000〜1,500,000円 (唇側矯正の1.5倍程度) |
ハーフリンガル矯正 | 800,000〜1,300,000円 |
目立ちにくいブラケットを使用する場合は、追加で100,000〜200,000円程度が必要です。
定期的な通院、リテーナーにかかる費用の目安は、以下のとおりです。
<ワイヤー矯正中にかかる費用>
項目 | 費用 |
---|---|
定期通院 | 5,000円程度(1回あたり) |
リテーナー | 30,000〜50,000円 |
リテーナー装着中の定期通院 | 3,000円程度(1回あたり) |
このほかに、矯正開始前の検査に30,000〜50,000円程度かかることがあります。検査費用を矯正費用に含む歯科医院もあるため、治療開始前に確認するとよいでしょう。
まとめ
今回は、ワイヤー矯正について詳しく解説しました。ワイヤー矯正の装置が目立つことを気にする人も多いですが、実績が豊富で歯並びを確実に整えられる優れた矯正治療です。目立ちにくい装置もあるので、矯正治療を検討する際の参考にしてください。
ワイヤー矯正を検討されている方は、札幌市北区の歯科・小児歯科・歯科口腔外科・矯正歯科「太平歯科医院」にお気軽にご相談ください。